日本プロモーショナル・マーケティング学会では、2024年度より新たな取り組みとして、第1回「産学交流プロモーショナル・マーケティング・フォーラム」を2024年10月8日(火)日本印刷会館の会議室で開催しました。
その中で、プロモーション業界の次世代を担う若手を対象として、近未来のマーケティング展開やプロモーション産業の活性化にチャレンジする「次世代マーケティングチャレンジコンテスト」を実施しました。<学生の部>3点、<一般の部>8点について、各々5分間のプレゼンテーションがありその後、参加者と審査員が発表者を取り囲んで質疑を行うポスターセッションが行われました。この間、実務界と学術界の審査員10名による審査が行われ、下記の通り、受賞作品3点が選定されました。
<学生の部> ベストチャレンジ賞
テーマ:「若年層向け着圧ソックスマーケ ティングの実証研究」
~RsEsPsモデルに基づいたマーケティング検討~
受賞者:大妻女子大学/上原朋子氏、時松希実氏、大野鈴夏氏
消費者は初めて商品を購買する際大きな不安(知覚リスク)を感じるため、その知覚リスクを払拭するプロモーションのあり方が問われることに着目した。3つの知覚リスクと3つの動画表現について、購買行動モデルRsEsPsに基づいた効果性の検証を行い、各フェーズに最適なプロモーション訴求の方法を提案した。ECサイトで展開する商品の開発から携わり、具体的な売り方にまで言及する研究が高く評価された。
<一般の部> ベストチャレンジ賞
テーマ:『空き(あき)コマ広告』~BtoB 企業のための大学生向けプロモーション
受賞者:大日本印刷 北川もえ氏
一般的に、BtoC企業に比べBtoB企業の認知度は低く、就活の対象とはなりにくいという課題を抱えるBtoB企業に提案を試みる「空きコマ広告」の展開。学生の必需品「時間割アプリ」の空き枠(空きコマ)を活用し、BtoB企業と学生とのマッチングを図ろうというもの。ゲーム性の高いコンテンツデザインを採用することで、学生にとっての日常的なアプリを企業との接点づくりの愉快なツールに変える独自性が高く評価された。
<一般の部> 佳作
テーマ:『シン・リアル』~私たちが描く “真の”豊かなショッピング体験と は ? ~」
受賞者:スピン/有田美香氏、七海麻 里亜氏、川上真由美氏、中嶋 凌佑氏、中山風薫氏
オンラインションピングが勢いを増す中、店頭にわざわざ足を運ぼうとする「リアルショッピング」の魅力とは何かを追求。日常の生活や業務の体験に基づき5つの価値を抽出し、その根本は「人間本来の豊かさを取り戻す」ことにあると定義づける。5つの価値と6つの業務領域を組み合わせることで、新たなプロモーションの可能性や課題解決領域の広がりなど、その展望を提示したことが評価された。
なお、3作品については、11月28日(木)に実施された「JPMショー」のステージセッションで、一般の来場者向けにプレゼンテーションが行われた後、表彰式で中村博学会長より賞状が授与されました。